持株会社というと大企業のイメージがありますが、持株会社を活用して事業承継を行うことによって、節税効果があります。事業承継のために持株会社化するとどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。解説していきます。
■持株会社化の仕組み
事業承継の際に、後継者が出資を行い、持株会社を設立します。その持株会社が先代の事業会社の業績等ももとに事業承継のための資金を借入、最終的に先代の事業会社を新設の持株会社に譲渡するという流れで、この事業承継は進んでいきます。
■持株会社化のメリット
持株会社化のメリットとしては「株式が分散しない」「節税効果がある」という点です。事業承継の際に株式を個人に譲渡するとその株式が分散する可能性もあり、その点持株会社では持株会社だけが株式を譲渡してもらう流れになるため、株式が分散せず株式の持ち主が分かりやすいというメリットがあります。また、節税効果に関することは通常個人に相続又は贈与をすると最大で55%の税金がかかりますが、持株会社化することによって持株会社の後継者は税金がかからず、先代の株式の譲渡益のみかかるので、その点節税効果が高いです。
■持株会社化のデメリット
持株会社化のデメリットとしては、借入金が発生する可能性があるという点と先代には節税効果がないという点です。この流れで事業承継を行うと譲渡資金を借入金で賄うという可能性が出てきます。そのため、返済計画なども明確にしておかないとそもそも借入が出来ない、資金を返済できないというデメリットが発生してしまいます。また、先代の節税効果は個人譲渡でも法人譲渡でも同じ譲渡所得になるため、事業承継する側の節税効果はなく、あくまで税金上は事業承継を受ける側のメリットしかないということになります。
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やざわ会計(東京都/中央区)|事業承継のために持株会社化するメリット・デメリット